村上春樹みたいな会話すんな

この前、というかまだ途中なのだが村上春樹作品を初めて読んでいる。「色彩を持たない田崎つくると彼の巡礼の年」を読んでいる。中学生の時、夏休みの課題図書に「ねじまき鳥クロニクル」があったので借りて読んでみたが、なんだか難解だし長いしで50ページくらい読んでやめた。

そんな過去があったが今のところ意外と問題なく読めている。どうやら俺はハルキアレルギーではなかったみたいだ。作品の中に「灰田」という哲学科の大学生が出てくるのだが彼はきちんと本を読んで勉強しているみたいで、倫理学専修でありながら大した勉強もせず哲学者の名前とか出されても全然わからない俺とは違うみたいだ。ろくに本も読まず研究発表をしたら教授からの鋭い質問を受けて20秒くらいの「あー」「うー」「s〜」時間の後、全然乗り切れなかった最悪の記憶が蘇ってきた。

特にこの灰田ってやつから展開するパートにおいては所謂哲学的な話題が多いのだが、俺の目はその部分の文字の上を滑っていくばかり。人によっては非常に面白く感じるのだろうが、よくわかってないので「へー」「ふーん」しか言えない感覚。まさに大学での俺である。だが俺の周りの人は何も悪くない。完全に俺が悪い。だけど俺はこれからきっとそういう場面に出くわした時「村上春樹みたいな会話すんな」って思うんだろうな。

村上春樹、俺の嫌な記憶を蘇らせた。-50点です。