瞳の住人を超える曲を作れない

このブログを読んでいる人が少なからずいると言う事実に毎回驚く。ブログを始めた最初の頃はこれをなんらかの面白コンテンツとして皆さんに提供できればと思っていたが、思考を文章にして整理していけばいくほどにネガティブになっていき最終的にはここがただのゲボ袋になっていた。恥を忍んで言えばヤマトパンクスがやっているみたいなブログをやりたかったのだけどあんなにうまく文章を書くことはできないしそもそも俺には教養がない。そしてあの文体を真似ているバンドマンの書く文章のなんとキモイことか。そんなこんなで自分は面白コンテンツを諦めてゲボ袋としてこのブログを使っているので、これに対して面白いという感想を伝えられると照れるとかくすぐったいとかとはまた異なった非常に変な感情に襲われる。「なんか…すいませんねぇ」とか返答したりしている。そして今日ふと思い出してゲボを吐いてみる。

 

最近はバイトもずっと休んで引きこもっていることが多いのだがそれは今月の頭からずっと体調が良くなかったから。手に十個くらい発疹ができて最初は何か変な虫に刺されたのだと思っていたのだがそれがどんどん全身に広がって、特に手足はパンパンに腫れ上がってバンドとかバイトというよりそもそもの生活が全く回らないような状況になってしまった。箸は持てないし歩くと激痛が走る。臓器にダメージはほとんどなかったのか食欲などは正常だった。かろうじてスプーンは持てたので(それでもめちゃくちゃ手痛かったが)ウーバーでチャーハンとかカレーとか頼んでそればっかり食べた。すぐそこの病院にもタクシーを呼んで行った。結局なんでこんなことになってしまったのか、詳しくはいまだにわかってないんだけど免疫が落ちている時に風邪のウイルスだったりにかかると今回みたいな症状が起きる場合があるらしい。

8月7日に東京でライブが決まってたけどキャンセルしてしまった。ツイッターでキモいバンド関係者らがキャンセルについてのお気持ち表明をして盛り上がっていた時期だったのでめちゃくちゃキャンセルの連絡に気を使った。別に悪いことしてるわけじゃないのに言い訳みたいなラインをブッカーの人に送った。俺が気を使ったりすることのないよう、今後二度とキモい話題でTwitterが盛り上がることのないように願う。
まだ手足はかなり腫れてたけど10日と12日のライブは出演した。10日なんか久々の演奏なのに慣れてない野外ステージで声は飛ぶしピックは落とすしでなかなかヘロヘロのライブだったがなんとかやり切れた。楽しかったというより正直やり切ることに必死だったのであんまよくわかんなかった。喜びとか後悔とかそれらもあんまりなかった。終わった後も12日は企画ライブだしそれがうまくいけばいいなと思っていた。
正直体調を考慮して12日キャンセルしても良かったしライブハウス側からもそれを提案されたけど俺はキャンセルしたくなかった。ていうのは別に「ライブを絶対に飛ばさないぜ!」っていうアツいバンドマンマインドによってではなくもっと生々しい話で、前日にライブをキャンセルする場合キャンセル代がかかるから。詳しくは書かんがまあ結構な額なんでそんなの払いたくないと思ったのが強行出場の理由…の一つですよ?色々理由はあった。その日を飛ばしてヤジマXはまた来てくれるだろうか?来てくれるとしてかなり先になるのではないだろうか?という懸念もあったし、東京から来てくれる人もいた。そんな色々があって12日のイベントに臨んだ。
概ね良いイベントになったんだと思う。見に来てくれた人は「良かった」と口々に言ってくれた。それだけで及第点ではあると個人的には思っている。ただ(こんなことは公にいうべきじゃないんだろうけど)集客がダメだった。大赤字だった。自分の集客力の無さに日々苦しくなるのだが、イベントで人が呼べないとかなり堪えるものがあった。イベントの主催としてやれることがもっとあった。もっと他のバンドの魅力を伝えたり、告知の方法もいつも通りツイートをするだけじゃなくてもっと色々あった。そしてそもそもこのイベントに限らず自分たちがどういう魅力があるのかということを伝えられていない。自分を魅せるということがとことん下手くそである。下手だし、沢山の照れとかプライドみたいなものがそれを邪魔している。そんなものはさっさと捨てるべきだとわかっているのだけど。

12日のライブが終わってしばらくバイトとかも休ませてもらうことになって療養期間ということになった。病院に行ったときに「最近ストレスなんか溜め込んでますか?」と聞かれた。ストレスは免疫が落ちる一つの要因らしい。溜め込んでるというか基本的にずっとストレスである。
人間は生きる上で何かに頼らないといけない。人間関係がうまく回っていない場合の要因として考えられるのは依存先が少ないということ。自分という一本の棒を安定させるためには様々な支柱が必要になるけど、その柱の本数は少なすぎても多すぎてもダメで最適な密度を保つことが重要である。柱が少なかったんだとおもう。生きる意味とか目標みたいなのを考えた時の柱が。今の俺は(誇張して言えば)バンドしかないけど、それがしんどかった。バンドが上手くいかないだけで俺の人生そのものが上手くいってないこととほとんど同義なのだから。しばらくゆっくりバンドに接していければと今は思っている。バンド関係の連絡をするのが今はすごい億劫だ。焦りが常にあるけど焦るのに疲れた。一旦完全にバンドのことなんて忘れたいと思ったり、そんなの無理だから思ったりするだけである。一人で家にいるとバンドのことを考えてどうにもならない妄想をしTwitterで他バンドの活躍を知り最悪な気分になるので寝たり、飲んだり、ラジオを聴いたり、アマプラを見たり。今のところラジオが一番良い。なんだか寂しくないって思えるし。芸人のラジオが一番良い。音楽じゃない話をしてくれる友達って感じ。俺は友達といたら音楽の話ばっかしちゃうから…。その点FM802とかは最悪。というか聞いたことがない。
どこかに行きたい。知らない街を歩いてみたい。どこか遠くへ行きたい。元々は明日どこか遠くへ行こうと思ってバスやらなんやらを調べるためにパソコンをカタカタし始めたんだった。結局調べずにもう1時になってしまったよ。

なんかずっと助けてくれー!って思ってるのにいざ人と話すと自分の悩みは大したことないものに思えてあんまり喋れなくなる。でも家に帰って就職が決まった人のTwitterなんか見て最悪になってミュートする。最近SNSでミュートしたやつがとても増えた気がする。みんなきもいし、キモいし。きめーし。そういう人らの前で俺は胸はってバンドをやってるって言えない。そういう奴らの「バンドやってるんでしょ?どんな感じなの?」に少し入っている侮蔑が俺の中で10倍くらいにアンプリファイされて満ちる感覚をよく覚える。人はそれを被害妄想だと言う。俺もそう思う。多分自意識がひどいことになっててこんなことになってしまってるんだと思う。正直同級生とかに会うのが前よりずっと億劫になっている。よ。そんな夜に俺は瞳の住人を聴いて涙したりするのでした。音楽聴くのがしんどくて前より聴かなくなったし感動もしなくなってきてますが瞳の住人はいいね。もう一旦これ以外音楽なくてもいいと思う。1週間くらい。

明日は遠くに行きたい。

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